看護におけるアセスメントのコツ

看護師の仕事内容の1つに、患者さんの健康上の身体状況を把握し、分析を行うためのアセスメントという業務があります。アセスメントによって患者さんが抱えている問題の優先順位を立て、看護におけるケア内容や方向性を明確にする事が可能となります。アセスメントで得られる情報は大きく2つに分けられます。まず、患者さん本人が主張する痛みや身体の違和感、その度合などを指す「主観的情報」、そしてバイタルサインや検査によって数値化、視覚化できるような「客観的情報」が挙げられます。

そんなアセスメントを的確に書くためには、現状の把握、原因と特定、今後の予測という3点を押さえる必要があります。これを意識して行うことで、よりその後の看護ケアがスムーズになるでしょう。たとえば、病気の現状把握として、ふらつきや日中の倦怠感、不眠等を自覚症状として訴える患者さんの場合、原因として睡眠不足から起こる筋力低下が可能性として考えられます。

さらに今後の予測として、ふらつきから起こる転倒に注意する事や歩行の際の介助が必要かどうかなど、その後のケア内容に留意することができるようになります。このように看護の現場では、患者さんの現状や原因をしっかりと考え、予測する必要があり、アセスメントはそのために特に重視すべき業務といって良いでしょう。

加えて、アセスメントを書く際は、自分以外の看護師から見た意見を求めることも大事なポイントです。同じ看護師といえども、経験によって視点が大きく異なります。自身と違った視点からの問題発見や解決方法は、患者さんへのケア内容をより良いものにしてくれるはずです。